ユタカ騎手のアドマイヤマックスが猛然とローエングリンに襲いかかり、ユタカ騎手完全復活とサンデー&ノーザン牝馬のGIの呪縛が解かれたかと思いましたが、その外から世界のオールラウンダーが電子の剣を思いっきり振り抜きました。
アグネスデジタルなんと地方、海外そして中央とGI6勝目のV、いずれも異なるGIで芝・ダート、マイル、中距離問わず制覇・・・こんなパ−フェクトホースがこの先も現れるでしょうか?

中団の内、いい馬場をじっくり走り、タップリと末脚温存、直線は窮屈ながらも経験に裏打ちされたパワーと破壊力で名だたる名マイラー達をレコードで粉砕しました。
昨年の香港Cから順調さを欠いて長期休養を余儀なくされたデジタルでしたが、1年の休養を経てもその輝きに翳りはありませんでした、飄々としているような性格?からは伺えぬ、強い王者としての理念を胸の奥に秘めたスーパーホースだと思います。
四位騎手との揺るがぬ信頼関係もまた大きな魅力、宝塚では1ハロンの壁に挑みますが、楽しみが広がります。


2着は惜しかったアドマイヤマックス、半年の休み明けも関係なく、溢れる素質を100%生かし切りました。
ユタカ騎手の進言で金鯱賞の予定を急遽、最強マイラー決定戦に切り替えたマックスでしたが、さすがはユタカ騎手といわざるを得ません、昨春のクラシックを骨折で棒にふり、秋は合わない距離で四苦八苦したマックスでしたが、この競馬でマイルにメド、中距離での飛躍ももちろん楽しみです。

3着は直線半ば、完全に抜け出し、GIのタイトルが手に届くかと思った刹那、一気にやられてしまったローエングリンでしたが、物凄い勢いで突っ込んできた4着イーグルカフェを驚異的な粘りで抑えこむところはさすがでした。
今回は負けましたが、是非この先行力、スピード、粘り腰を海外の猛者を相手に試して欲しい、陣営の英断を期待します。

イーグルが先述の通り、オリヴァー騎手のスーパーファイトに応えて凄い脚でしたが及ばず4着、ダンツフレームはその後ろにしっかり詰めての5着でしたが、まとめて交わすには足りなかったということでしょう。
6着ボールドブライアンは落馬したダンツジャッジの影響を受けてしまいましたが、メンバー最速33,3の上がりタイム、切れ者ぶりを強烈アピールです。

期待したビリーヴはアンカツ騎手、いい馬場を通って先行、前回と同じ競馬で力を信じる競馬をしてきました、アンカツ騎手の判断ですから間違いはなかったと思いますが、デジタルのような競馬をしたらどうだったかな・・・と少し悔いが残ります。
それでも12着という着順以上に見せ場十分の競馬でしたから、トップマイラー達のレベルの高さは伊達ではなかったと言う事でしょう。

7着テレグノシスもちょっと道中脚を使ってしまった節があったようでしたが、伸びていたものの及ばなかったのは、やはりわずかながらピークを過ぎていたのでしょうか、例年京王杯を快勝した馬が苦戦する傾向にあるのはこういったケースに起因しているのかもしれません。


しかし、今年はハイレベルかつ火の出るような物凄いデッドヒートのマイル王決定戦でした、日本のマイラーは間違いなく世界でも上の位置にあると思います、3着ローエンには今夏、それを証明して欲しいし、勝ったデジタルもさらなる高みを目指して、再び世界を相手にその脚を開放して欲しいと思います。


で、寂しいとはいったものの、なかなかいい競馬になった愛知杯、サニーブライアン産駒カゼニフカレテが今日絶好調だった吉田稔騎手の手綱に導かれて、風に吹かれるどころか風を巻き起こすような末脚で勝利、稔騎手は愛知杯連覇となりました、さすが名古屋の名手です(^^)

2着にエイシンハリマオー、3着が逃げて頑張ったメジロマイヤーで、圧倒的な1番人気タフネススターは道中の過程も申し分なく、勝ちにきましたが、直線でしぼんだ様に4着・・・うーん。


土曜のユニコーンSはやはり強い!GI全日本2歳優駿馬の圧倒的なまでの力を見せつけるように5馬身差の圧勝劇、逃げたエコルプレイスを捕える脚、ホンマモノのGI級でした。
これでジャパンダートダービーに王手!ですが、今回不利があって6着だったビッグウルフは巻き返してきそうですし、大井のダービー馬候補のナイキアディライトなどとの頂上決戦が非常に興味深いですね。

2着はジェニュインの子で伏竜Sを勝ったブイロッキー、こちらもダート界を賑わしそうですが、ユートピアには少し水を開けられすぎましたね。
3着ワンダフルデイズは早くもBCスプリントと言っているようですが、本質的に合えば楽しみな逸材ではあります。


ベルモントS、ファニーサイド3冠ならず!勝ったエンパイアメーカーが勝負に出て、ファニーを競り落とし、2着馬の追撃を抑える強い内容でした。
3冠の難しさ、尊さを感じつつ、日本のネオユニヴァースは是非達成して欲しいと思います。

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