競馬界最高の栄誉、誉れ高き頂点・・・勝負のときが刻一刻と近づいています・・・一年にたった一頭、たった一頭しか戴くことが許されない日本ダービー馬の称号を得るのは怪物的強さを誇る英雄か、それとも北の地から突如現れた野武士か、栗色の巨体を躍動させる一番速い勇士か、さらには青く光る漆黒の騎士なのか、それとも・・・。
71回目の日本ダービーが今動き出します!

筆頭はNHKマイルを衝撃的な圧勝、その末脚の如く混戦ダービー戦線を一刀両断にしてきたキングカメハメハです。雄大な惚れ惚れする黒鹿毛の馬体は芸術品の域を感じさせるほど・・・松田国調教師がこだわり、追い求め続けた真の最強馬の証明でもあるNHKマイル、ダービーの変則二冠制覇・・・そして運命を切り開いてJRAジョッキーとなったアンカツ騎手が到達した悲願、夢のダービージョッキーへ・・・大いなる思いを乗せて、今、府中のターフに怪物王者が降り立ちます!

思いの強さなら負けようがありません・・・四輪駆動のスーパーホース・コスモバルクも言葉では言い表せないほどの溢れる思いを胸に皐月賞同様、20時間の長旅を経て、決戦の地にやってきました。
悔しい2着の皐月・・・位置取りを悔いた五十嵐冬樹騎手は自分を責めましたが、恐ろしいまでの爆発を披露したのは、ダービーに向けて収穫以外の何物でもありませんでした、しかし、もう同じ轍は踏まない・・・府中の直線、待つのは歴史的快挙だけです!

二冠達成を目指す皐月賞馬ダイワメジャー。皐月賞は展開利もありましたが、それだけで一瞬にして馬群から抜け出す芸当ができるはずがありません、深淵に眠っていた素晴らしいポテンシャルが開花したからこそ、なせる業だったと今は強く認識しています。デムーロ騎手の前人未到の二年連続二冠制覇へ、小細工はいらない・・・チャンピオンとして堂々と直線先頭に立つシーンに、今から鳥肌が立ってきます!

ダービーレコードをはるかに凌ぐ時計で圧勝した青葉賞のハイアーゲーム、眠れる獅子の開眼、府中のスタンドに凄まじい戦慄が走りました。そして本番、左回りでは別馬のような反応を見せるというハイアー、まさにダービーを獲るために生まれてきたかのようです・・・生粋のJRA騎手としてのプライドを胸に蛯名騎手、ハイアーの全てを引き出してくれるでしょう!

天皇賞男・横山典騎手を背に末脚に懸けるハーツクライも、爆発に期待がかかります。皐月賞は不発でしたが、切れまくった母アイリッシュダンスに授けられた脚が、府中の直線を震撼させる可能性もあります。
大物大物と騒がれながらも足踏みを続けていたピサノクウカイシンボリクリスエスゼンノロブロイで2年連続2着の藤沢調教師も密かに一発を狙っています・・・オセアニアNo1の実力が炸裂しまくっているオリヴァー騎手の存在も不気味です!

ユタカ騎手の今年のコンビはアドマイヤビッグです。昨年の東スポ賞2歳Sでは格の違いを見せ付ける完勝で、実は最強馬はここにいた!と言う可能性も充分・・・潜在能力は上位とも引けをとりません。
岡部騎手の手綱が不気味なホオキパウェーブも雰囲気を持っている馬です。父は凱旋門賞馬カーネギーで長いところはピタリ、青葉賞のしぶとい脚がなによりの証明です。

2歳チャンプのコスモサンビームは安田記念で古馬とぶつかるところが見たかった気もしますが、うまく上がり勝負になれば、こなせなくはない印象。ザグレブレインボウクエスト・・・血統的には何の問題もないどころか、さらに真価を発揮しそうな構成です。
フォーカルポイントは先週、同じエンドスウィープ産駒のスイープトウショウが見事に長丁場をこなして見せたシーンが強く後押しします。エッジの利いた末脚はこのメンバーに入っても上位と言う認識、一発を警戒です。

さあ、選ばれた18頭・・・この栄えある舞台を踏みしめたことにまず、大きな敬意を抱きながら、全馬を検証です!
まず内から展開の鍵をガッチリ握るマイネルマクロス、今度こそ小気味いい逃げで全能力を出し切って欲しいですね。
ダービー切符をガッチリ掴んで参戦のヴンダー、強運も味方に粘りこんできそうです。
パンチ不足なところはダービージョッキー藤田騎手がカバー、マイネルブルック

マイネルデュプレは鮮烈だった共同通信杯、府中向きのペンタイアトニービンが送り出す結晶です。
メイショウムネノリは大目標はジャパンダートダービーかもしれませんが、オークスを制した福永騎手の手綱は楽しみです。
小牧騎手が1年目迎える初めてのダ−ビー・・・アンカツ騎手同様に実力でたどり着いた夢舞台、善戦を期待グレイトジャーニー

スズカマンボはムラこそありますが、皐月賞は不利もありましたし、世界的な血統も魅力です。
最後にキョウワスプレンダも佐藤哲騎手がデビューから競馬を教え込んできた本格サンデーサイレンス産駒、侮れません。

さあ、71回目の東京優駿、少し空模様が心配ですが、昨年も書いたと思いますが、過去の歴史を紐解いても、ダービーは真に強きものが勝利する舞台、瞬きさえも、呼吸さえも忘れるような、素晴らしい名勝負をワタクシは大きな期待をかけて待とうと思います、そしてこのこのキャストならば、きっと期待以上のまだ見ぬ死闘が展開されると確信しています!

さて、ダービーデーのメモリアルレースは堂々と三冠馬の登場、ミスターシービーメモリアル!トウショウボーイを父に持つシービーは追い込み馬の代名詞と言える存在。ダービーでも他の馬を弾け飛ばすほどの凄まじい猛進で頂点に立ちました。
1年後輩のシンボリルドルフには遂に勝てず、産駒も皐月賞2着シャコーグレイドが目立つ程度でしたが、デイリー杯を勝ったヤマニングローバルが骨折したときに、ユタカ騎手が「GIを4つ損してしまった」(三冠と有馬?)と言ったというのは今でも語り草となっています。明日はターフビジョンでシービーの追い込みを堪能できるのも、楽しみの一つになりそうです!

コメント