淀を舞台に連綿と続く、菊という名の偉大なる歴史・・・北海道から現れた怪物はその歴史に名を残すことができるのでしょうか・・・。
今年の日本ダービー馬・キングカメハメハの屈腱炎、引退のニュースが電撃のように列島を駆け巡り、あまりにも強大でありながらも、あまりにも刹那の早さだった大王の時代は過ぎ去りました、日本競馬界は大きな変革のときを迎えています、そんな中、混沌とする時代を創る次代のスーパーホースを望んで、65回目の菊花賞がやってきます。

北の地から彗星のように、まさにサルバトーレの様に登場した北の怪物・コスモバルク・・・3000mの長丁場、戦慄か玉砕か、万感の思いとともに淀のターフを強く踏みしめました。
この激しい気性を持つザグレブ産駒、本質的に3000は長すぎるのかもしれません、しかし気負うことなく、守りに入ることなく最高のパートナー・五十嵐冬騎手とともに勝利に向けて真っ向から突き進んだとき、きっと悲願は達成されるはずです・・・腹のくくれる外枠、変に折り合いに固執するより、かの二冠馬セイウンスカイのように、ハイラップの「バルクのマイペース」を刻み、後続をなし崩しにする強いレースを期待、セントライト記念でスーパーレコードを叩き出したバルクならできるはずです!

本番を見据えて脚を計った神戸新聞杯のハーツクライ。あくまでステップとしては最高の形を作って、さあ本番、その爆発力抜群の末脚が唸りを上げるとき、三冠最後の栄冠は頭上に輝くはずです・・・カメハメハの離脱で暫定的に世代No1となったハーツ、戦友カメハメハの無念も心の奥に、京都外回りの長い直線に全てを賭けます。

ダービーではカメハメハを倒しに行ったハイアーゲーム、右回りの不安はまだ残りますが、左回りでのあの強さを淀で見せるようなら言うことはありません。血統的にも3年前のマンハッタンカフェと同じ構成、マンハッタンのように、桁が違う怪物感十分の末脚を見せてもおかしくありません。

長丁場なら凱旋門賞馬カーネギーの血が騒ぐホオキパウェーブ、血統といいレース振りといいまさにスーパーステイヤーと成りうる雰囲気を感じます。横山典騎手も一発を狙ってきそうで不気味です。
スズカマンボも朝日CCで古馬粉砕、鞍上にカメハメハの悔しさを力に変えてきそうなアンカツ騎手と条件が揃っています。ダービーでは実は凄まじい末脚で10頭以上をゴボウ抜き、隠れたジャックナイフを持つ脅威の存在と言えそうです。

期待充分で見守った朝日CCでは古馬勢の後塵を拝してしまいましたが、差はわずか、菊こそテイエムオペラオーを継ぐオペラシチーの実力が発揮される舞台です。
カンパニーも今年は父ミラクルアドマイヤの名を生産界に知らしめた孝行息子、末脚に見所がありますし、先週は悔しい思いをした若い柴原騎手、巻き返しを狙います。
ラジオたんぱ賞での強い競馬、神戸新聞杯も最後までカメハメハの末脚に抵抗したケイアイガード、短距離向きのデヒア産駒でも甘くは見れません。
潜在能力に賭けたいのがトゥルーリーズン、大器といわれていた素材だけに、セントライトでの好走が飛躍のきっかけになれば。
バルクのラビット役を務めるかコスモステージ、逃げなら栗東一といわれる「イケイケドンドン」小池騎手の手綱で同僚をキッチリとエスコートしてくる可能性も、しかしタマモクロス産駒でスタミナは折り紙つき、ペース次第で直線半ば、ドキッとするシーンも?
大外枠でも菊花賞馬の父ダンスインザダークの名がギラリと光るデルタブルースも長丁場での実績が不気味です。

道中の展開が大きな大きな鍵を握るとしても、直線、堂々と先頭に立つことになるはずのコスモバルク、最加速か沈没か、競馬場が最高潮に達する時、結果はどうあれ遠い地から大きな声援をしたいと思います、勝て、勝てバルク!!


さあ今週は遂に遂にシャドーロールの怪物が登場します!ナリタブライアンメモリアル!ワタクシの最愛のサラブレッド、彼に対する思いはこの日記で何度も書き続けてきました・・・雨降る菊花賞、7馬身の衝撃、甦れブライアン!阪神大賞典の世紀の名勝負・・・極論を言えばブライアンこそがワタクシの一競馬ファンしての血肉を形作った創造神であります・・・いつか彼のお墓参りを果たしたい・・・そんな思いを抱きつつ、上下するシャドーロールを、愛くるしい瞳を、漆黒の馬体を想い、彼を深く偲んでメモリアルの直線を迎えたいですね。

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