美しい漆黒の美少女の前には、輝かしいヴァージンロードが広がっているはずでした。しかし待っていたのは苦しい苦しい茨の道・・・それでもこのスペシャルウィークの愛娘は想像を超える底力で勝利をガッチリと手にしました!シーザリオが樫の女王の座につきました!

スタートも一息で、1コーナーでは前を塞がれ、後方4番手という目を疑うような位置取り、しかもエイシンテンダーが刻んだペースは1000m通過63秒台という絶妙なペース、シーザリオにとってこれ以上ない女王への試練が敷かれた様に見えました。さらに4コーナーで替えがゴチャついたシーンもありましたが、ここからが女王の競馬、長い府中の直線を生かして、溜まりに溜まった末脚が点火、完璧なシナリオを築いてきたエアメサイアをなんとか交わしたところがゴールでした。
それでも、あのスローペース、相当の瞬発力が無いとできない芸当をやってのけたのですから、本当に凄い馬です・・・福永騎手は反省しきりでしたが、並みの騎手なら慌ててポジションを上げてしまうところを、腹を決めて落ち着いた騎乗に専念したのはさすがです!

エアメサイアは中団でガッチリと折り合いがついていて、直線も充分に引き付けてのスパート、完璧な騎乗したユタカ騎手でしたが、あの競馬で差されては勝ったシーザリオにひれ伏すしかありませんね・・・完敗の2着・・・それでも下馬評どおり距離が伸びて良さがでました。

3着にディアデラノビア、パドックでは目も当てられないほどの入れ込みぶりで心配しましたが、レースでは影響は感じられませんでした。フローラSと同様に凄い脚を使いましたが、同僚のシーザリオの脚が勝っていたということです。

4着に直線熱かったエイシンテンダー、この馬が逃げるとは思えませんでしたが、さすが力あるチューリップ賞の覇者、最後まで抵抗し続けましたね。
5着にサクラローレル産駒ブリトン、長丁場向きの血が生きた健闘の走りです。

レースパイロットは7着、中団でいい感じに見えましたが、直線では前に出られず、末脚も弾けませんでした・・・。

終わってみれば、シーザリオの強さばかりが目立ったレースになったオークス、やはり本当の強さを持つ馬は展開も不利も関係なく勝利の二文字を手にするということを女王シーザリオが強烈に示したレースだったと思います。


中京の東海Sはサカラートが7馬身圧勝の逃亡劇、目を疑うような変貌振りでしたが、元々実力ある馬でこれからGIを含めても面白い存在になってきました。
2着はスターキングマンがGIホースの意地を見せました。

土曜東京の目黒記念はオペラシチー、じれったいほどジリジリとした脚を使うオペラですが、長い直線にはピッタリの脚質、しかも終わってみれば堂々レコードタイムを叩き出しての圧勝で秋が楽しみ、宝塚でも見てみたかったのですが。
2着に鋭い脚を使ってきたウイングランツ、松岡騎手が見事に末脚を引き出してきましたね。

コメント