<有馬記念回顧>4番人気ハーツクライ(C・ルメール騎手)が優勝、悲願のGI初制覇を飾った。圧倒的支持を集めた無敗の3冠馬ディープインパクトはまさかの2着に敗れ、波乱の結末となった。勝ちタイムは2分31秒9(良)。3着に6番人気リンカーンが入った。

直線、積極策を取ったハーツクライが満を持して抜け出す。その直後1〜2馬身ほどのところまで迫っていたディープインパクトも追い出され、一気に突き抜けるかに見えたが、3冠レースで見せた爆発的な末脚は影を潜め、ハーツクライとの差を詰め切れない。馬体を合わすところまで迫ったがここで無情のゴール。1/2馬身差捉え切れず無敗伝説は終了した。中団から直線内をついて脚を伸ばしたリンカーンが3着に入った。2番人気ゼンノロブロイは見せ場なく8着に敗れた。3番人気デルタブルースも11着に大敗。

☆直線を向いたところで、後はその破壊的な末脚をターフに叩き込むだけに見えたディ−プでしたが、その衝撃の世界を見ることはできませんでした。

対照的ににまさかの先行策から完璧にレースを掌握し、JCの仰天レコードブレイクを凌駕するような強靭な脚を叩き込んだハーツクライ・・・展開に注文がつくと思われたハーツの柔軟で最高なパフォーマンスに、ルメール騎手の世界のスーパープレイに、脱帽する他なく、グランプリホースの座に就いたハーツを心から祝福したいと思います。

無敗伝説が崩壊したディープ・・・スタートで遅れはしたものの直線までは完璧だったのですが・・・無敗グランプリ制覇を見たかっただけに・・・ワタクシが競馬を見始めて10年以上、地の底から湧き上がるようなな感動も、立つ事もままならなくなるようなショックも味わってきましたが共にその最大値を叩き出したのはこのディープ、ということになってしまいました。今は一ディープファンとして現実を受け入れたいと思いますし、ディープにとってこの敗北が今後の糧になるように祈らずにいられません。

リンカーンはインから脚を伸ばしてきたのはさすが横山典騎手の好騎乗、ハーツクライに先を越されてしまいましたが悲願のGI制覇、この競馬ができれば叶えられそうです。

コスモバルクは4角先頭の積極競馬、一瞬夢を見ました・・・。
コイントスもインで大健闘、最低人気の評価に気を吐きましたね。

ゼンノロブロイは引退レースは消化不良の内容に終わってしまいました。終始内々でし苦しい競馬に見えました・・・昨年の秋三冠がピークだったのかもしれませんが、GIレースを戦い抜いた王者に拍手を送りたいと思います。ありがとうロブロイ、お疲れさま!

デルタブルースも勝負所で後方に置かれては・・・前々でしぶとい脚を繰り出してこそのデルタだけに理想はハーツの競馬だったのですが・・・。
今日も彼らしい離した逃げが見られたタップダンスシチーもこのレースで引退・・・鉄の心臓を持つかのような強いタップのことを忘れません、ありがとうタップ、お疲れさま!

身が震えるような最高の歓喜に酔わせてくれたダービー、菊花賞でしたが、今回は茨を踏むような耐え難いショックを受けた敗北になってしまいました・・・それでも競馬は続いていきます。来年、また恐ろしさを感じるほど強いディープが見たい、この敗北で心底、ディープインパクトという一頭のサラブレッドに心酔し、恋していることを再確認できました。競馬を見続けていく上でこの気持ちは大事にしたいという思いが一層強くなりました。

コメント